日時:2023年1月21日(土)13時開演(開場12時)
会場:大槻能楽堂
〒540-0005 大阪府大阪市中央区上町A番7号
料金:前売り券 3,200円
当日 3,500円
※学生 1,700円(※学生券はこちらからお問い合わせください 090-4365-2422)
チケット取扱所:
ローソンチケット https://l-tike.com/ Lコード:55528
※ローソンおよびミニストップ店内 Loppi直接購入可能
e+(イープラス) https://eplus.jp
チケットぴあ https://t.pia.jp
国立能楽堂 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-18-1 ※窓口販売のみ
大槻能楽堂ホームページ https://noh-kyogen.com/ticket/
大槻能楽堂事務局 Tel. 06-6761-8055 窓口・電話受付時間:11時~16時 不定休
若手能実行委員会 Tel.090-4365-2422 (電話窓口のみ)※学生券はこちらからお求めください。
※対応に時間がかかる場合がございます。
国立文学劇場 大阪市中央区日本橋1-12-10
※窓口販売のみ
問合せ:大阪若手能実行委員会 090-4365-2422
大槻能楽堂 06-6761-8055
国立能楽堂 03-3423-1331
主催:日本芸術文化振興会 国立能楽堂
後援:大阪市・大阪市教育委員会・大阪府・大阪府教育委員会
大阪若手能公式ホームページ:http://osakawakatenoh.web.fc2.com/index.html
パンフレット
番組
能「小袖曽我」(こそでそが)
- 曽我五郎時致:山田薫
- 曽我十郎祐成:上野朝彦
- 団三郎:上田顕崇
- 鬼王:山本麗晃
- 母:上田宜照
- 乳母春日局:善竹隆平
- 大鼓:山本寿弥
- 小鼓:成田奏
- 笛:赤井要佑
- 後見:上野朝義,西野翠舟
- 地謡:井内政徳,上野雄介,笠田祐樹,梅若雄一郎,山中雅志,井戸良祐,齊藤信輔,今村哲朗
小袖曽我
日本を代表する実在した仇討ちの物語、「曽我物語」を題材にした曲のひとつです。
曽我十郎祐成(シテ)は実父、河津三郎の仇である工藤祐経が富士の巻狩(源頼朝が催した、大勢の武士で狩りをする行事)に参加する事を知り、 武芸の立つ弟の曽我五郎時致(ツレ)を呼び寄せ共に仇討ちする事を決意します。
決戦の場となる富士の裾野へ向かう前に、兄弟は母(ツレ)の元へ訪れます。
出家を拒んで勘当されていた五郎の許しを乞い、また母へ最期の別れを告げる為でした。
十郎は歓迎されますが、五郎を見るや母はとうに勘当した筈だと言い、会おうとしません。
泣く泣く引き下がった五郎へ、更に母は十郎が取り成そうとするならば、母は兄弟ともに勘当すると告げます。
それを聞いた十郎は五郎を伴って母の前へ出て仇討ちの事を伝え、時致が敵討ちの責任を逃れる為と受け取られる事を厭って出家を思い留まった事や、
毎日法華経を読んで父を弔い母の身上を案じていた事を語り、説得します。
もとより仇討ちをさせない為に出家を命じていた母は首を縦に振りませんでしたが、説得を諦め涙ながらに去ってゆく兄弟を見て遂に許し、三人は和解の涙を流します。
門出の盃を交わして名残の舞を舞い、兄弟は出立するのでした。
文・上野 朝彦
狂言「佛師」(ぶっし)
- シテ(すっぱ):小西玲央
- アド(田舎者):上吉川徹
- 後見:善竹隆平
佛師
田舎に住む信心深い男(アド)が一見四面の持仏寺(持仏や先祖の位牌を安置しておき、日常的に礼拝する堂)を建てたが、
そこに安置する佛像を佛師に作ってもらおうと京都へやってきました。
しかし、肝心の佛師が何処にいるのかがわからないので、人通りの多い場所で大声を出しながら佛師を探すことにします。
そこにやってきた詐欺師であるすっぱ(シテ)はこの男に目を付け、親切めかして田舎者の求めるものを聞き出すと、「私こそ、あなたが探している佛師です」と言うが…。
偽物を渡して儲けようとする詐欺師は狂言に多く登場しますが、中でも「佛師」は非常に高い頻度で公演されるお話です。
一体どのような御印像の佛が出てくるのでしょうか、是非ご覧ください。
文・小西 玲央
能「邯鄲」(かんたん)
- 蘆生:辰巳大二郎
- 舞人:辰巳紫央莉
- 勅使:喜多雅人
- 大臣:江崎欽次朗
- 興:中村宜成,大坪賢明
- 大鼓:森山泰幸
- 小鼓:高橋奈王子
- 太鼓:中田一葉
- 笛:貞光智宣
- 後見:辰巳満次郎,石黒実都
- 地謡:木谷哲也,辰巳和磨,田崎甫,川瀬隆士,澤田宏司,山内崇生,和久壮太郎,辰巳孝弥
邯鄲
中国の蜀という国に、蘆生(シテ)という青年が住んでいました。彼は日々漠然と暮らしていましたが、あるとき楚の国の羊飛山に偉いお坊さんがいると聞き、どう生きるべきか訪ねてみようと旅に出ます。
羊飛山への道すがら、邯鄲という町で宿を借ります。その宿で、女主人(アイ)に勧められて、栗のご飯が炊けるまでの間、「邯鄲の枕」という不思議な枕で一眠りします。その枕はある仙術使いから貰ったもので、未来について悟りを得られる枕でした。
暫くすると、楚の国の皇帝の勅使と名乗る男(ワキ)に起こされ蘆生に帝位を譲ために遣わされたと言うのです。蘆生は思いがけない申し出に不審がりながらも、大臣達(ワキツレ)に連れられ宮殿へ行きます。
蘆生が皇帝になって栄華をほしいままいつしか五十年が過ぎ、宮殿では、在位五十年の祝宴が催され、不老長寿の酒が献上され、舞人(子方)が祝賀の舞を舞うと、蘆生も舞い始めます。次第に昼夜、春夏秋冬が目まぐるしく移り変わる様子を蘆生が楽しんでいると、やがて全てが消え失せます。気づけば宿の女主人が、栗ご飯が炊けたと起こしに来て、蘆生は目覚めます。
蘆生はこの世の全ては夢のように儚いもの、この邯鄲の枕こそ自分の求めていた人生の師であったと感謝し、望みをかなえて帰途につくのでした。文・辰巳 大二郎